重労働も多い農業を長年してきたのであちこち体のパーツの劣化を感じる。
いまのうちに家はもちろん小屋もきちんと片付けておかないと動けなくなったら困る。

雨とみぞれの今日アンタッチャブルだった小屋の2階に着手した。

タイムカプセルのように、いや地層のようにさまざまな年代のものが出て来る。
そこは干し草置き場として元の農家が使っていたのでベースに干し草やトウモ
ロコシがある。
そこに埋もれるように昭和の新聞、農家雑誌、
その上に私たちがやって来て拾って来た家電(これはいつか使うだろうと思い
とっておいたが使われず何年も)。
友達が引っ越しで1時預かりしたままの図書類。
ベラルーシの子がおみやげに持参したヘアリキッドや我が子のおもちゃ。
蜂の巣が落ちていたり蛇のぬけがらもありギョッとする。

途方に暮れつつもエイヤッと勇気を出してことごとくを窓の下へ落として行く。

ほうきで掃けばモウモウとホコリが舞うがそのあとには
気持ちのいい空間が生まれた。

そうだ着手しさえすればあとは自動的に進むのだ。
それに夢中になってやっている間ヒザの痛みのことは忘れてる。

でも、なんで着手するのはこんなにいつも難しいのだろう。