有機認証に必要な栽培計画書をひねりだした後で外を散歩すると
東に赤い月がぼうっと昇っていた。 おぼろ月夜。
2012年「いのちを紡ぐ音楽会」でご一緒したYaeさんの歌を思い出した。
菜の花のかわりにここはいまだ雪原が広がるばかりだけど、
日本の原風景を描いた素晴らしい歌だと思う。

    朧月夜   高野辰之作詞・岡野貞一作曲

1、菜の花畠に 入り日薄れ
  見わたす山の端 霞ふかし
  春風そよふく 空を見れば
  夕月かかりて におい淡し

2、里わの火影も 森の色も
  田中の小路を たどる人も
  蛙のなくねも かねの音も
  さながら霞める 朧月夜

どこを旅しても思う。やっぱり風景って大事だ。
人の心にきっとどこかでフィードバックしている。

最近大好きな風景の場所に銀色の防雪フェンスが出来て
少々息苦しい気分になっている。
まがりくねった小さな沢がそこにはありその向こうに
真っ白な日高連峰やサホロ岳が見えていたのだった。

もうすぐ春、景色というものが愛おしい。