この日の朝セレーニョ駅でアレとお母さんとお別れをし、
一旦ミラノセントラル駅まで行き荷物を預けトリノ経由でブラに向かった。
スローフード国際本部を訪ねることができてクリスティーナさんという女性と少しだけ話が出来た。
ブラの街はスローフード運動発祥の地で有名になったという。
有名なボッコンディビーノというワインレストランで食事をしてまずは目的達成。

行き帰りの列車の窓から見える風景はミラノ〜トリノ〜ブラと大体似ていて、
遠くにアルプスがあり広い畑を大型トラクターが耕していたりして北海道によく似ている。
ただ、アルプスが近いからか川の水量は豊富でだからこそ良質な小麦が穫れるのかもしれない。
イタリアの穀倉地帯という感じがした。



ミラノ駅に帰って来るとエリサが迎えに来てくれていた。
2年前の秋に夫君のダニエルと二人で我が家にウーフで滞在して以来の再会だ。

彼らの広いアパートはミラノセントラル駅から歩いて行ける近さでここで2泊させてもらう。
ダニエルは自宅でするコンピューターの仕事、ユーモアがあり北海道でもミラノでも何回笑わせてもらったことか。
その晩はみんなでトルティーヤを焼いてダニエルの用意してくれたメキシコ料理で「久しぶり!」「チンチーン」
エリサもダニエルもビガン(動物質のものを一切とらない人)だが朝食もまた美味しかった。

そんな彼らが滞在中も連れ合いはひるむことなくビガンの食べ物を作り続け、うちの養子になりたいとまで
二人に言わしめた。肉はもちろん魚や卵や牛乳さえ使えない制約の中でみんなを満足させたのは凄い。
ところで彼らは納豆大好き、こんにゃくがだめ。あのスライミーさがいやなんだと言う(笑)

エリサがどこ行きたい?と聞くのでスーパーに行くのと、ドゥオーモのてっぺんからミラノを見てみたいと要望。
みんなで歩いて行きました。
スーパーはエッセルンガという新得の地元スーパーの100倍種類をそろえたようなところ、
オーガニック野菜コーナーもあり
チーズやサラミ、パスタなどの種類の多さはさすがイタリア。
システムが違っていてバーコードの機械を客が持って自分で各品を入力して最後にレジで払うというもの。
エリサがいなければさっぱりわからなかったところ。
(・・・普通に買うこともできるのかもしれないが)



ドゥオーモ近くにスターホテルがあり何やら警察も出て青いバスを群衆が取り囲んでいる。
世界の強豪サッカーチームのバルセロナのバスでこれから選手がバスに乗り込むところだという。
この日の夜地元のACミラン対バルセロナの試合があるんだそうな。

ドゥオーモのてっぺんからはるか彼方に巨大な建造物を見つけて何か聞くとあれが今夜のスタジアムだという。
下の広場ではファンが集まり大勢で応援歌を歌っていて熱狂が伝わって来た。

さて、その晩はコンピューターの会社社長をしているエリサのお父さんがレストランでみんなで会食をとお誘いいただいた。
お母さんはオランダ生まれの優しい人、お父さんはジェノバ出身で渋いダンディ。
その彼らの家がその夜試合のあるスタジアムのすぐそばにあるという。
点が入るとどよめきが直接聞こえてそれからテレビで遅れて聞こえるんだそう。

ミラノ育ちのエリサなのでトラムにもすいすい乗ることができたし都会の良さも堪能させてもらい
最後の最後まで恵まれたイタリア旅行でした。ダニエルもありがとう!

自分の備忘録としても書いておきたかったこのシリーズでしたが、一応書き終えました。
長文でどうでも良い内容にも関わらず最後まで読んで下さって有り難うございました。