北海道は気温が低く風が強いと地吹雪となり、道路に雪が岬のように伸びてくる。
慣れないころは甘く見て車で突っ切れると思い何度もハマったものだった。
風でプレスされて見た目以上に硬いのだ。
きのうは各地で吹きだまりに閉じこめられた車のニュースが流れていた。
さらに地吹雪は運転中には空間認識ができなくなり
止まるに止まれずにその恐怖は想像以上である。

ところで、わたしの家から道路までは200mあって除雪は自分もちなのだが、
となりの牧場からいつでもあいている時には使っていいよといわれている
巨大なタイヤショベルがあるので本当に助かっている。

ここに引っ越してから20年以上になるが、
耕運機に排土板とキャタピラをつけたり
ジープに排土板をつけた時代、農場のバケットをつけたトラクターの時代
それなりに自力で道を開けようとしていたのだが、
はじめから何も言わないのに雪が降ったり吹きだまった日には
となりのYさんが大きなトラクターで現れて雪をかいていってくれた。

それはわたし達が入ったときに始まったわけではなく
以前にここに住んでいた家族にも、
また近所に住むお年寄り何軒もの除雪もしていたのだ。
無償で、しかも気さくな笑顔つきで。

そして今も近所のお年寄りの家の除雪は続いている。
きのうの朝も犬がほえるので
外を見るとYさんがタイヤショベルで我が家の道を開けに来てくれていた。

その大きな牧場で働かせて貰ったからわかるが、
牧場の仕事は朝は早く、疲れるし大変な仕事だ。
こんな感じで20年以上、なにもお返しできないでいる。
以前日記に感謝してもしきれないと書いたのは
このYさんのこと。
大らかでまるで今日の空のような人なのである。