庭や野にすっくと立ったオオウバユリの暖かな白い色の花もピークを過ぎた。
良い香りのものは一瞬で人を幸せな気分にしてくれる。

雨が来て暑さもどこかへ消えてしまった。
シドニーで図書館司書として働いていたクリス青年は
歴史が大好きで自民党の発足の年がいつかなどこちらが知らないで
いたことも知っているので驚く。

オーストラリアや日本の政治や社会の現状を草取りをしながら
よく話し合っているとこの30年でどう変化したのかが
ちょっとずつ浮き彫りになってくる。
なんだかアメリカやヨーロッパとも同じく戦後に起こった変化が
逆戻りしているようにも見える。
歴史を見ることの大切さをクリスから教えてもらった気がする。

カントによれば人類の自然状態は戦争らしい。
だから不断の努力をし続けることが大事なのだということにかかってくる。
そこで日本国憲法。

人権が守られ戦争をしないというエッセンスは
尊いいのちの犠牲から生まれた。
矛盾がないものは美しくないと思う。
理想は現実ではないから理想であって
なくしてしまえば汚い現実しか残らないだろう。
だから日本国憲法ラブ。

先日のラジオでなかにし礼さんが自分はいかに戦争が愚かで
惨めなものかを知っているからそれを次の人たちに伝えることでしか
自分の存在価値はないと話していた。

戦争を知らない世代は平和の申し子であり特権階級なのだとも。
落合恵子さんのラジオデイズという番組だったが
お二人とも素敵な大人だなと思った。