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3月11日
赤いそこだけ異質な岩山から雲みたいな白い煙をはきだす
昭和新山を正面に見ながら青虫ノッポ号は一路函館へ向かう。

昭和新山は1943年から2年で畑地だったところが隆起したという。
地球は生きているという現実を感じさせる地、噴煙が青空に吸い込まれていく。
我らはマントル対流の上のちっぽけな生き物だ。

やがて大きな大きな駒ヶ岳、
ながらかな斜面はそのまま穏やかな内浦湾に沈み込む。
まるで爆撃で吹き飛ばされたようにも見える頂上の荒々しい形。
ここでも我々はちっぽけだ。

内陸へと入りやがて大沼の懐かしい美しい風景に入った。
だいぶ昔ライブをさせてもらったことがある1度はバンドで
もう1度はソロで太鼓の山北くんと。

ライブ前にヨッシーの親友でもある山田農場チーズ工房を訪ねた。
新得共働学舎で磨いたチーズ作りの腕を生かし
やぎを飼い乳をしぼり良質のチーズを作っている。
山を開拓し住宅から畜舎まですべて手作り。
学舎sチルドレンには今回のツアー3カ所で会った。
何もないところから切り開き立派な産物を作り暮らしを楽しむ若者たち。
自分らの若い時とかぶらないでもないが、
もっと楽しみながら農的生活の豊かさを信じながら生きてるような気がする。

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こどもたちも昔の子どもみたいに元気だ。
奥さんは東京出身でこれから演奏予定の保育所を話すと
なんとそこの保育所出身だと聞いてびっくり!
保育所での初恋の人の名前まで聞いてしまった(笑)

居間で全員でその時刻あたりに3・11の犠牲者に黙祷した。
小さな子ども達まで静かに1分ほども瞑目して凄いと思った。

それが終わると子ども達は外で雪投げ遊びで元気に走り回る。
それとクロスして歩くアヒル達。
切り開いた牧草地の斜面は雪をかぶっているが
夏はどんなにか素敵な風景になるだろうかと想像できる。
映画の1シーンのように群れ遊ぶこどもたちと家畜たちに
お別れして函館市内をめざす。