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2013年の春まだ農作業が始まる前に沖縄で4カ所のソロライブツアーを
行いました。希少生物の宝庫の干潟埋め立てに揺れる泡瀬、知念半島で有機農業を営む
旧友宅、読谷村の作業所サバニクラブそして高江にあるカフェやまがめ。

昨夕その沖縄東村(ひがしそん)高江地区から伊佐真次さんを
招いた講演会があり行って来ました。
主催者からは青虫ノッポとしても演奏を依頼されていました。

伊佐さんは初めてお会いしますがいくつものドキュメント映画で拝見していました。
スラップ裁判といって国などの権力者が住民の反対運動を封じ込めるために
威嚇する目的で訴えるもので、訴えられ最後まで上告を棄却され続けたのが
伊佐さんでした。

罪状はヘリパッド(当初からオスプレイのためと住民は気がついて
いたが沖縄防衛局はヘリコプターのためと言い続けた)建設を妨害したというもの。

伊佐さんが実際したことは資材を運ぶトラックを止めようとバンザイするみたいに
手を挙げただけのこと。その映像を証拠に切り取られ国に訴えられたわけです。

伊佐さんもそこに住む住民に過ぎず市民運動家でもなんでもなく
ただ自分たちの当たり前の暮らしを守りたかったしそれは今もなんら変わらず
特別な事をしているという意識はないと仰っていました。

カフェやまがめでライブをした時に僕の「青虫の歌」を知っていて気に入ってくれていた
13才の女の子がいました。弟や妹たちも元気に走り回る大家族の住居兼お店でした。
そのころから家族は米軍ヘリコプターの低空飛行に悩まされていましたが、
ついにオスプレイ、あの巨大で低周波の爆音と熱風をはきだす怪物がやってきて
今はカフェもやめお父さんは残りお母さんと子ども達は別の場所に離れて暮らしている
そうです。

原発事故の時といっしょですね。
何も罪のない人達がその場で暮らせなくなり家族が分断させられてしまう、
国策という名のもとに・・・。

みづきちゃんというその女の子と家族のことを思いながら歌わせてもらいました。

でも高江のひとたちはあきらめてはいません。
希少生物が生息し世界遺産にも匹敵するやんばるの森はまさに人類の宝でもあります。
危険なオスプレイの飛行をやめさせ
コンクリートをはがし砂利を取り除きふたたびそこに木が茂る
ことを夢見ています。業者は住民に感謝され潤うことになるでしょう。
長い闘いになることでしょう。
淡々とした伊佐さんのお話ですが自分も含め多くの十勝の人達が
感銘を受け連帯していく思いを強くしました。

オスプレイパッドも辺野古の新基地も私たちの税金で作られるわけです。
日本という国のありかたのしわ寄せが今沖縄の人達を苦しめているというのが
真実でしょう。それだけは少なくとも忘れないようにしなくてはと思いました。