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町まで車を走らせるとざくざくの雪が道路の両側に積まれて今回の雪が
けっこうなものだったことがわかる。
日勝峠や高速道が閉鎖されているため先に開通した狩勝峠へと続くR38は
見たこともない交通量で大型トラックなどがひっきりなしに通る。

新聞にきのうの東日本大震災追悼式での天皇陛下のお言葉と首相の式辞が
載っていて見比べてみた。
天皇陛下のことばはいつも心にしみてくるものがある。
いつも傷ついている国民の気持ちに寄り添っているのが伝わり
胸が熱くなる。
一方、首相のはおそらく官僚に作らせたものなのだろう。心にふれるものは何もない。
なにしろ自分の品位のないヤジを責められて本来謝るべきところを「遺憾です。」
などと変な日本語を使う人なので気をつけた無難な作文ではあったかもしれない。

政治家の好きなことばですぐ頭に浮かぶのはこの「遺憾です。」と「粛々と・・」だ。
辺野古へのボーリング調査再開に向けて沖縄県知事が待ったをかけようが県民の民意が
新基地を作ることに明確なノーを示そうが「粛々と進める」のだそうだ。
おそろしいことばだ。心を持たない巨大なブルドーザーのようなことばだと思う。
「わたしはあんたたち民草の声を聞く耳は持っていません。」と宣言して
いるのだから。そんな辞典があったらいい。政治家本音翻訳辞典みたいなもの。

それにしても今朝の雪の張り付いた木々の清々とした姿にはハッとした。
それであわてて写真を撮ったのだがたまに見慣れた雪景色が急に変わって
ハッとして何か懐かしくなる気持ちになることがある。

人間がウソをつくことを覚える前の無垢な心を自然が思い起こさせてくれているのかも
しれない。