農場日誌

ひろういの農に生き音楽を作る日々 Since 7th June 2007

June 2017

初夏の影絵

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フキの葉の裏はスクリーン

このあたりのフキの葉は大きいもので直径80cmくらいにもなる。
木漏れ日が映ったりしてとてもきれい。

一日人参畑で草取りして肩がパンパンになる。
2回目の人参も発芽して来てこれからが本番だ。
老体ではあるが忍耐強くなったような気もするな。

近くでは乾草の収穫、いい香りが風に乗ってやってくる。

雨の日に感謝

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人参畑の隣りの牧場、オレンジの雲にハッとして

適度に雨が来るのでなんとか体がもっています。
今日はよく晴れて、しかしとても寒かった。
人参をまく準備をしたり人参の草をとったり。
風が冷たくて思わず上着を着ました。

きのうは一日雨だったのでアコーディオンの練習を随分してから
図書館で借りた「みすゞと雅輔」松本侑子著 新潮社刊 を読み終えた。
素晴らしい本だった。金子みすゞが若くして自ら命をたったことの廻りに
あった細かな出来事や大正という時代の雰囲気などの描写が素晴らしく
タイムスリップしたような気持ちにさせられた。
「ああ、そういうことだったんだ」
人生の哀しさと夢、創造への情熱と不安、金子みすゞがとても近くに
いるような。

ゴールデンタイム

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四角いリングの中でひとり闘っています。
なんてね(笑)
四角く囲ったシカ除けフェンスの中でカボチャの芯とめ、
人参種蒔き、そば種蒔き、人参除草、じゃがいも土寄せと
次から次の仕事に追われます。

しかしながら疲れはしても退屈ではありません。
胸ポケットには小さなラジオ、たまに知らなかったいい音楽も流れて。
ライブで首相の演説、そのあとのヨイショする政治部女性解説員もありました。
国民の目はだまされませんぞ(笑)

疲れも世間の出来事も忘れられるのが我が家の庭。
1本でも草を抜くと花壇の表情が変わります。
今ゴールデンタイムを迎えています。


ナゾのニャンタ短期滞在

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朝陽が屋根に描く模様

連合いが四国の姪っ子家族を訪ねる小旅行中である。
アーティスト夫婦だが1年かけて世界中を旅したあとは
もう東京には住めなくなり四国の田舎に移住して生活を楽しんでいるようだ。

我が家にはニャンタというヒマラヤンフォーレストキャット系の
白い毛足の長い猫がいるのだがどうも理解不能な性格だ。
もらわれて来てからずっとGにしか気を許さずほとんど同じ部屋に
棲息していて私にはなかなか触らせてももらえなかった。

Gが他界してから娘夫婦が1時期いっしょに住んだが娘婿にだけはすぐに
なついて、冬にツアーで留守にする時には娘たちの現在の住居に預かって
もらったほどである。

そして今はおもに外にいて寒い日はハウスにいたり小屋を転々としたり
エサは古い家に入れるようにしてそこであげているのだが、
どうもそんな孤独で気ままな猫生活を気にいってるようだ。
名前の通りよくフォーレスト、森の方に行ったりもする。

ところがあれは何だったのだろうか?
自分ひとりの時に
2晩続けて窓の外にあらわれ
入れてくれと鳴くのである。
まず今までありえなかったことで入るなり、
トコトコ歩いてソファーの隅でくつろぎ始めた。

私はアコーディオンの練習をするのでうるさいだろうと
思ってもかまわず、ブカブカ弾く脇で足をのばして眠ってしまった。
アップテンポで決して静かな曲ではない。
それなのに気持ち良さそうに。

2時間ほどして起き上がりまた窓にたち出してくれと鳴く。
そして闇に消えて行く。
それが2晩続いた。

なんだったのだろうか?
家族の中で一番嫌われ触らせてもくれなかったわたしなのに。

1人で淋しいかと思ってちょっとだけ寄り添ってやろうかと
考えたのか?アコーディオンの音色が好きとは思われないし・・・

どちらにしてもうれしいことである。
ずっと愛想悪かった女性が一瞬笑顔を見せてくれた時みたいな(笑)

また雨のち晴れ

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昨日までの2日続きの雨は去り草取りから始まった今日の作業。
じゃがいもの土寄せ(大きな土寄せの前の)をする。
もっと乾いたらソバの2回目を蒔きたいところ。

こんな日は庭のクリンソウの花にキアゲハやカラスアゲハもやってくる。
カラスアゲハあんなに美しい青もあるのにもう少しいいネーミングが
なかったものかといつも思う。

初夏の空

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カボチャはここまで育ったよ

太陽が出るとなぜこのように世界が変わるのかと思う。
空は輝き花は際立ち木の葉が小魚の群れのように泳ぐ。
鳥は追いかけっこで遊びセミはここぞとばかり恋人を呼ぶ歌を歌う。
種はふわふわと往来して羽虫が飛び交う。

そして農家はいきなり忙しく動き回る。
となりで一番牧草を刈り
我が家はトウキビを蒔いたり人参を蒔いたり。

まるで太陽光線があやつり人形の糸のように地上に届いていて
生きるものすべてを自在に踊らせているかのよう。

こんなつつがない一日に感謝する。
ラジオのニュースから伝わる悲惨なできごと。
それでもこんな一日に感謝する。

感謝するということは祈ることと同じなのかな。



草につかまる雨のセミ

また雨がちの天気が続き畑廻りの草刈りやマキ切りしかできない日々が続いた。
草の伸びた道を歩くといきなり草につかまっていたセミがギギギと鳴き驚く。
ようやく地上に出られる1週間が雨なら元気に鳴くこともできず気の毒だ。

人間の感情で考えるなら「なんと運が悪い」とか「かわいそうに」と
哀れむのだがセミはそんなふうにはきっと思わない。
誰もが運命を伴侶として生きている、生まれ死ぬという意味で。

人間だけが生きる意味について考えるからあれこれ悩むが
それもまた自然が与えたものなら何か意味があるのだろう。
あっ、まただ。つくづく人間だ。

「意味を問うな 用法を問え」
むかしどこかで目に留まったことば。

しばらくはこれで行こう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・

つい先日の葬儀に続きこんどはお連れの豊さんが亡くなった。
はじめてことばを交わしたのはこの地域に引っ越して来た30年前
あいさつに行ったお隣の牧場で豊さんは孫のための鯉のぼりを
あげているところだった。

アルパチーノ似で素朴な人柄。
元気な頃は馬を飼い子ども達をよく乗せていた。
義父が生きていたころは冬なら歩くスキーで遊びに来てくれて
二人で五目並べをしていたのがきのうのことのようだ。
冬の日射しを浴びた可愛いおじいちゃん二人の姿。

若い頃の農家の仕事はそれは大変でどれだけ働いたのかわからない。
それでも息子さんに仕事を任せてからは人生を謳歌していた。
よく夫婦で歩くスキー大会に出ていて雪の畑に残ったスキーのあとが
あったのを思い出す。

眉毛と髪の毛の濃い笑顔の遺影がくったくのない豊さんらしい。
ご冥福をお祈りします

葬儀にはひ孫達がにぎやか。
世界はまわって行く。

5月28日山菜市

今年も行ってきました、占冠村の山菜市!
これぞスローフードの原点だと思います。
下のブログにその素晴らしさが網羅されています。

前後天気が悪くてもなぜかこの山菜市はお天気に恵まれるのです。
1年に1回再会する人、あらたに知り合う人、みんな笑顔が輝きます。

今年の山菜市の様子 スローフードしむかっぷのブログより
http://shimukappu.blog.fc2.com/blog-entry-217.html

Yaeさんとのライブ

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「楽しくなければ人生じゃない」

5月27日のYaeさんのライブは最高でした。
会場のエルパソは貸し切りで2階席まで人が入るほどでした。
始めに青虫ノッポで2曲演奏してから仲間のピアニストkenに続き
Yaeさんを招き入れました。

Yaeさんと十勝でやるのは2011年「種蒔き大作戦」、2012年の
スローフードフレンズ北海道主催の「いのちを紡ぐ音楽会」と我が家でやった
コープさっぽろ「畑でレストラン」に続き4回目になります。

ヨッシーのギター&ベース(ギタンバ)とkenのキーボードがしっかりしていたので
僕はアコーディオンとマンドリンに安心して専念することができました。
3人はそれぞれ音源を聴き込み個人練習して2日前に齋藤邸で初音合わせ、
安心してYaeさんに歌ってもらえるよう準備してきていました。
努力しただけの甲斐あってとてもいいサポートができたと思います。

Yaeさんはお父さんが生前よく言っていたことばをステージで
紹介してくれました。
そのことばは冒頭の「楽しくなければ人生じゃない」です。
とても深く素敵な言葉だと思いました。
Yaeさんの自然体で肯定的な生き方のわけがわかったような気がしました。

人生は楽しいもの、楽しくないなら楽しくしていけばいい。
そんなふうにお父さんは語りかけているのかもしれませんね。

ライブの前に麦音で行われたYaeさんとのお話会も含めて
農的暮らしというコンセプトに楽しさをプラスした素晴らしいイベントでした。
主催した本間さんありがとうございました!

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Yaeライブinランチョエルパソ帯広

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オープニング青虫ノッポ

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