農場日誌

ひろういの農に生き音楽を作る日々 Since 7th June 2007

February 2015

もりおとつむぐ

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三陸の海岸線

我が実家では小柄な母にガマガエルのように腹の出た父の介護をさせているので
せめて農閑期だけでもと1ヶ月に数日は帰り掃除や片付けなど母が手の回らないこと
をしに行っている。
今年はそれをすませ北海道に帰るたびにこちらの義父の介護度が進んでしまっている。
あっちに介護こっちに介護、今の社会の縮図でもあるのかもしれない。

さて外洋に汚染水が流れ出していたのに公表もしなかった東電。
完全に港湾内にブロックされているとうそをついて訂正もしない安倍首相。
うそが原動力となっているこの発電方式はペテン師力発電と呼びたい。

「もりおとつむぐ」というイベントが3月14日に迫って来ました。
お忘れなく〜!チケットあります。目と耳と舌で楽しむいのち万歳のイベントです。

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初めてのボタン式

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楽器とは出会いである。
親の介護環境を整えるために千葉に行った帰りに
またお茶の水の1ヶ月前にも行ったアコーディオン専門店に
向かった。とても買えない値段のくせにピエルマリアのボタン式が
ちゃんとあるか確かめるために。
それはあった誰にも買われずに、買えないくせに。

しかし棚のはじに気になる小さな古いボタン式があった。
Hohner社のpiccoloと書いてある。
値段がすぐに手が届くものだった。
「どうしてこんなに安いの?」
「ボタンの並びがB配列だからですよ。」とお店の人。
一般的ではないらしい。
弾いてみる。音が柔らかくなつかしい音。
ベースも60あるし配列などどうせ初めてなのだから。

買ってしまった。
出会ってしまった運命の赤い糸、赤いピッコロ。
外で気楽に弾くのが似合う音。
ただ今運指を探検中!

小貝川のさざ波

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21日、関東平野を北から南へと流れる小貝川のほとりを友人夫婦と散歩する。
時に暴れ川と呼ばれるこの川もこの日は穏やかで定年退職した感じの人達が
のんびり釣り糸を垂れている。
毎年今年はいつ来るの?と聞いてくれるような友人はめったにいるものではない。
ありがたい。
ペケとマキちゃん、私と同い年でもあるし共感することもたくさんあるので
いつもリラックスさせてもらえる。
1年に1度の断酒の禁をとくのも彼らと会う時だ。
お酒を愛していて飲み方を心得ている人達だからだ。
ただそこには音楽が好きで歌うのが好きという共通するものがあることも付け加えよう。
ペケは若い頃作ったたくさんのオリジナルの歌があってその声は透明感があり
誠実さと優しさを感じさせる独特な魅力を持っている。
けれどミュージシャンなどにならずしっかりと東京で地道な仕事を続け
ふだんは仕事前に俳句を作ったりしている。
その生き方が潔くてでも自分なりに楽しんでいて素敵だなあと思う。


小貝川は一見冬枯れ色だがスミレ色や黄色の小さな花が見つかる。
アコーディオンを少し弾いてみた。
何となく春の空気を吸って吐いてアコーディオンも喜んでいるような気がした。
「小貝川のさざ波」そんな曲を作ってみたい。
お互い生活に疲れたり体にガタを感じながらも再会して散歩する喜びみたいなのが
入っているような。

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散歩を終えてしばらくするともう一組の友人もペケ宅にやってきた。
マンちゃんキヨコさんに愛犬さすけとエリオット。
このアコーディオンはキヨコさんが昨年亡くなられたお父さんが所有していたものを
私に譲ってくれたものだった。
そして1年後の再会まだまだの演奏ではあるが聴いてもらうと涙まで見せてくれて喜んでくれた。・・・良かった。

その夜は5人でこだわりの各種の酒とマキちゃんの有機野菜をたっぷり
使ったおいしい手料理をつまみながらの歌合戦。
マンちゃんの持って来たサイレントギターがまたアンプを通した出音がすごく
広がりがあって大活躍。
全員アラカン、まるで青春のように夜は更けていったのでした。

後悔先に立たず

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吹きだまりのあと隣りの牧場にタイヤショベルを借りに行った。
雪をどけながら家までたどりついてもう一押ししたところで
その巨大なショベルをバックさせようとしたところスリップして
動けなくなった。そのわずか先は谷へと落ち込む地形だ。
スコップで雪をかいても今度は横に流れてしまって
また新たな雪山を手でどかしてを繰り返し、結局5時間もかかってしまった。
気温が高いと雪はかたまりツルツルの氷になってしまうのだ。
手首は2日経った今でもまだ痛い。
「後悔先に立たず」あの時とどまっていればと何度思ったことか。
最初の失敗は勉強だがこんなことは無数にくりかえしてきたような気がする。
「忘却」のせいだ。でもその同じ「忘却」の機能が備わっているおかげで
過去の痛みから解放されたりもするから面白いものだ。

昨日「さよなら原発!新得会」の会合に出席。
こんな小さな町でも15人ほどが集まり意見を話し合える場があるのは
誇りに思う。中には町会議員が3人もいるし、もちろん議会の中では少数派では
あるがこうして国のあり方に異を唱えられる人がいるのは幸運だと思う。

みなが心配しているのは再稼働やこどもの甲状腺ガンなどの原発事故の健康に
及ぼすこともそうだし、また今の政権が戦争の出来る国にしようとしている危惧する
声も多く聞かれた。国家の暴走が始まっているという認識は共通していた。
人間の面白い機能「忘却」も国家としては許されない。
みんなが肝に銘じておくべきもの、憲法にもそのように書かれている。
「後悔先に立たず」とあとでつぶやかなくてもいいようにしたい。

レストランのアコーディオン弾き

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地吹雪すさまじかった昨日、純白の炎があちこちに立ち上がる。
たちまち道はふさがってしまった。
さらに襲いかかるような巨大な雪庇(せっぴ)があらわれて雪祭りに出展したいくらいだ。

2月14日バレンタインデー

帯広の藤丸百貨店ほど近くにある小さなフランスのお総菜とレストランの
「シェ・ロッスリー」にアコーディオンを弾きに行った。
予約席は満席でチーズやワインやガレットを楽しむ中雰囲気作り。
子育て中の母親を応援したいと自らも子育て中のフランス帰りのお母さんが
ひとりで始めてまだ1年と少し。
映画アメリでフランス語を勉強したのだという。
こんな小さなお店が帯広にできたのはとてもうれしいこと。

演奏曲目
アメリのテーマ・魅惑のワルツ(映画 昼下がりの情事より)・The water is wide 
ハンガリー舞曲第5番・見上げてごらん夜の星を 

(ギターに持ち替えて)つるばら・糸・青虫の歌・上を向いて歩こう 

憲法の出前授業

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1日3回はドシンという音とともに車椅子から落ちるGも今日はデイサービスに
行ってくれたので安心して帯広へ。
(連れは甥っ子が突然脳動静脈瘤という病気で入院していたので見舞いに埼玉へ行っている)

向かったのは帯広駅南口の脱原発署名アクション。
青空のもと道行く人に署名をお願いする仲間たち。
快く署名してくれる人も多いがもちろん足早に通り過ぎる人も。
それでも笑顔で集め続ける人達。
泊原発廃炉の会と原発ゼロの会合同の署名活動、粘り強く続ける十勝の人達には
頭が下がる。僕はというと脱原発プラカードをぶら下げてアコーディオン を
弾いていただけ。ただあそこに今でも集まってくる人達が好きなのだ。

そのあとは日本メノナイト帯広キリスト教会で行われた原発出前授業でおなじみの
高校教師である川原茂雄さんの憲法の講演に行った。

開演前川原さんにご挨拶。
何かというと川原さんはジェフベックのファンで去年あいさつこそしなかったけど
札幌公演に来ていたのを知っていて前から4番目の席で僕らは後ろの方の席でとか
そんな話をするために。75年に最初に札幌公演(ブロウバイブロウのころ)を見て以来
大ファンなのだそうだ。それ以前はプログレファンだったとか。
昨年は指先の動きまでバッチリ見えたとの事、ああうらやましい。

さて憲法の話。はじめてきく川原さんの講座はテンポ良くわかりやすくユーモアがあって
すぐに引き込まれてしまった。知っているつもりで知らなかったこともたくさんあって。
最近出された自民党の改憲案がなぜ怖いかが現行憲法と比較することでよく響いて来た。
なんのために変えようとしているのか、現行憲法と自民党改憲案を並べてみるとよーく
わかってくるのだった。まじで?と思うほど改憲案はつっこみどころ満載なのだ。

最後にとかちむら産直市場にそばを置かせてもらいに行って買い物して帰宅。
Gを迎えた。今日は血圧も大丈夫だったので入浴させてもらえて調子良かったらしい。
お互い家を離れていい一日を過ごして来て良かった。 

新内(にいない)そばのせんでん

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ものすごく苦労して作るわりには、営業するのが苦手な私です。
なんだろう?農作業で使い果たしてるからかなー。
そしていつも売り切れなくてあわてたりする。
で、宣伝。

’14産有機認証されたうちの手刈り自然乾燥ソバ5割と道産小麦5割の乾麺です。
200g入り小売りだと1把300円
25把入り5kg箱 7000円
12把入り小箱  3500円   送料実費

今どき鎌一丁でバインダーもコンバインも使わずなんて珍しいのです。
新得は新得物産のおかげでソバが有名だけど、うちのは別世界化石級のアナザー新得そばです。
実を落とすのもバッタンバッタンたたくし、ああ思い出すだけで疲れる(笑)

札幌に出ると必ず白石区にある「えこふりぃ」さんに寄りますがそこもいつもウチのソバを
買ってくれて「そば湯」までおいしいと言ってくれました。
「えこふりぃ」は同世代の女性達がやっているリサイクルショップで併設されたサロンでは
ハングル語講座があったり手芸教室をしていたりいつ行ってもにぎやかです。
時に歌声喫茶になったり私もライブさせてもらったことがあります。
あのようなスペースがあるのって地域の人にとっては情報交換にもなるしほっとできるしで
幸運な事ですね。コーヒーだけかと思ったらカレーもあってこれがとても美味しかったです。
白石区本郷通にあります。

 

ライブを見に札幌日帰りツアー!

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手稲区にある玄米ごはんカフェじょじょさんまで日帰りで行って来た。
数年前友達が十勝でよしだよしこさんというシンガーソングライターの
ライブに行って買ったCDを聞かせてもらって日本にもこんなに本質的なことを
歌い、しかもサウンドも素敵なアーティストがいたことに驚きそれ以来気にはなっていた。

そこに昨年東京で自分のライブを聴いてくれた方からこの「忘れないということ」
というCDが贈られて来た。
その方はなんとよしだよしこさんの親友で僕とよしださんをつないでくれようとしていたのだ。
そのCD中のアルバムタイトルにもなった「忘れないということ」
という1曲を聴いた時衝撃を受けた。
平和への想いを歌ったものだが実に重層的で3・11以降のことにも触れていて
弱い者たちの目線から見た戦争から今にいたる日本の風景を映していた。

以前僕がこういう生活に入るきっかけにもなったブルースコバーンやジョニミッチェルや
ニールヤングやボブディランたちに通底する何かがそこにあり、
だからこそであるが日本語を大事にしながら自分なりのことばで歌われている。
サウンドはよしださん自身の確かなフィンガースタイルのアコースティックギターが
ベースとなっている。時にマウンテンダルシマも使う。

そのお友達が北海道ツアーの予定を送ってくれてこれはぜひ行くべきなのだと思った。
そして2011年4月にソロライブをさせてもらったじょじょさんへと楽器を積んで
向かったのだった。

いっしょに車で来たオートハープの唄うたいの女性の古き良きアメリカンソングの
オープニングアクトに続きいよいよよしだよしこさんライブが始まった。

いまだになんと言って表現すればいいのかわからない。
数々の歌はどれも詩として深くてまるで手を伸ばしても届かない星のように
またたいているんだけども確かに自分が今までめざしていた方角にそれが
あったことの嬉しさとでもいえばいいのか・・。
それには届かないけれど向いている自分の姿勢だけは間違っていなかったことを
確認できた安堵感というものなのだろうか・・。

「生命の河」という1曲だけよしこさんとギターで共演した。
とてもうまくやれたと自分では思っている。よしこさんの笑顔が最大のご褒美に思えたからだ。

集まった観客は10人ちょっと、でもみんなじょじょのオーナーと気心の知れたひとばかり。
そしてよしださんはじょじょ3回目とあれば打ち上げが盛り上がらないはずがない。
僕も歌を聴いてもらったしアコーディオンも弾いた。
オーナーもギター片手に南米の歌やフランスの歌を歌ってくれて楽しい宴は続き、
みんながふと我に帰ると12時を回っていた。

ぜいたくな一日。
宿泊せず真夜中の札幌を通り抜け4時頃自宅にかえりつく。
4時間かけて行った甲斐のあった一日。
ホンモノを歌う現代の吟遊詩人に出会えた日。

よしだよしこOfficial Web Site
http://www.lotus-songs.com/

じょじょ
http://genmai-jojo.com/index.html
(じょじょは手稲の急な斜面の住宅地の一角にありからだが喜ぶ食べものばかりでメニューも豊富。
うちの野菜も八百屋さんを通して使ってくれている。玄米ごはんそのもののおいしさにいつも驚く) 

もりおとつむぐ 予告

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原発に象徴されるような、命も暮らしも人権も
大量消費されるような世界から、人が人として
大切にされ、ナチュラルに生きて行けるような
世界への扉を開きたい!

そんな趣旨のもと、食と写真と音楽と現代アートと講演と、
マルチな表現が集結しするフェスティバル が開催されます。

私はとかちの素晴らしいミュージシャンと共に音楽で参加します。
楽しみー! 
参加費はわずか500円(高校生以下無料)、
食のブースがたくさん並びますので別途お求め下さい。
とき 2015年3月14日(土)11:30開場
ところ めむろーど(JR芽室駅となり)2階セミナーホール
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ゆですぎ注意

また介護ネタになるが、先日Gをお風呂に入れた時のこと。
体を洗ったあと、いつものように湯船につからせてその場を離れた。
出る時に声をかけてねと言って。
ピシャピシャとタオルであちこちこする音。
溺れる事もあるのでチラチラ見ていたがいつもより長いなと思った。
でも「出るよー」と聞こえたので行って見ると様子がおかしい。
目はうつろでよだれなんか垂らしてる。
「すわっ一大事!」と 抱えて引きだそうとするがこれが以外と重い。
力の入っていない人間というものは重いものだ。
ようやく浴槽からゆで上がる前のタコのような体をポロンと陸に引き上げ
引きずって椅子に座らせるがなかなか意識が戻らない。
「やべっ!」とあおいで風を送ったりしてようやく意識が戻った。

せっかくデイサービスに行っても低血圧だからと入浴させてもらえないことが
多いがこうして死亡することもあるからかと実感できた出来事だった。

あとでGに聞くと「うそだー」とまるで自分が意識を失っていたことを信じない。
続けて「そのまま死んでしまえば良かったなあ。」と言うから
「いや 、そんなんで死んでもらったら警察が来て面倒くさいからだめだよ。」とわたし。
「それもそうだな。」とGが言う。センチメンタリズムが排されていて
なかなか良い。

理想としては食欲がなくなり木が枯れて行くようにみたいなのがいいのだが
今のところその食欲だけは一向に衰える気配がない。
ゆっくりでも出された物は全部たいらげる。
当分この細くあやうい一本の線をたどるような毎日が続きそう。

誰も彼も老いて行く道の途上、どことなく老いはユーモラスだ。
モンティパイソンの歌にあるように死は最大のジョークだととらえることもできる。
つらいのも人生だがふと視座を換えれば結構面白いのだから。
年寄りだから教えてもらえること。生きるということの広い意味。

ああでもあのことがあってから浴槽につかるのは短めに、自分の監視付きと
なってしまってちょっと残念そうなG。
でも事故死は困る。枯れ木のように、ね。



赤嶺さん講演会

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循環農法の赤嶺勝人さんの講演会が1日とかちプラザのレインボーホールであった。
ほぼ満席で健康や有機農業への関心が高まっていることを肌で感じた。
写真はオーリングテストの実演で市販の人参と赤嶺さんの人参で比較しているところ。
どういう理屈なのかわからないが市販のは簡単に指が開いてしまった。
うちに帰ってからいろいろ試したが開くもの開かないものがあってなんだか面白い。

オープニングを頼まれ歌った歌4曲。
1、のうのうのう
2、種まく人よ
3、青虫の歌
4、さいごのシマフクロウ

14日は帯広の小さなフランスお惣菜とカフェのお店「シェロッスリー 」でライブをします。
アコーディオンでフレンチな雰囲気を作る予定です。 
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